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「凜くん、帰ろう」
四人で下駄箱に向かう。
「そういや七海が待ってんな」
「七海ちゃんに会うのは久しぶりだな~」
「ってか俺に会うのも一年ぶりくらいだろう、飯足りるかな」
「七海ちゃんならお昼いっぱい作って待ってるってメールが来てるぞ?」
「七海は翠が来ること知ってるのか?」
「当たり前じゃん、だから凜も知ってるもんだと思ってたよ」
錦が蚊帳の外って感じで一歩離れて歩いていた。
「なぁ錦、もしよかったらなんだけど。 俺ん家で一緒に昼飯食わない??」
「いいの?」
首を傾げ、上目使いで聞いてくる。
「みんな来るのに錦だけ置いていけないよ」
「…………じゃあ、いただきます」
ちょっと頬を赤く染め、恥ずかしそうに着いてくる小さな錦。
校門に差し掛かったところで、美しい紅髪が目に入った。
生徒会長だ。
「桜架先輩!」
「おぉ、凜くんではないか。 今帰りか? というか人が増えてるな、さすがだ、もう友達を作るとは」
「久留里 錦です」
「風祢 翠、凜とは小さい頃からの付き合いです。 演説かっこよかったですよ、会長」
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