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焦る姿を見て翠がにやにやしている。
「仕方ないなぁ凜、今日はみんなが帰ったあと、夜通しみっちり教えてあげるよ。 ぜ~んぶね」
胸を抱き抱えて妖艶に迫る翠。
机を挟んでいるのにものすごい近距離にいる気がする。
「ききき君達は何を言っているんだ!? よっ、夜通しだと!? 高校生の男女が一つ屋根の下なんて……ああああってはならない事だっ!!」
桜架先輩がまくし立てるように翠に迫る。
「会長、私は凜の家に住まわせてもらうんですよ。 だからご恩に報いる必要があるんです! 夜通しご奉仕する必要があるんです!!」
「みっみみ翠くん、私は君が何を言ってるのかわからない! まずは落ち着きたまえ」
「いや、二人とも落ち着いてくださーいっ!!!」
ばしんと机を叩き、場を制したのは夢だった。
「いい翠ちゃん、もし凜くんに何かしたらすぐに自分のお家に帰ってもらうから! だから桜架先輩、何も起こりません、安心して下さい!!」
何故かしてやったり顔の夢。
錦はもくもくとご飯を食べ、七海はにやにやしながら俺達のコントを見ていた。
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