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わなわなと震える体、顔が一気に紅潮する夢。
「凜くんの……馬鹿ーっ!!」
そのあと俺こと、笹谷 凜は幼なじみに気絶させられ、二人で買い物に出掛けるのはまだ一時間程後になるのだった。
わかりやすく説明するとこうだ。
リビングで夢を待たす。
七海の我慢の限界。
夢が脱がされる。
俺侵入、焦った夢に殴り倒される。
どう考えても理不尽極まりない。
「さっきから謝ってるじゃない、そんなぷんすかしちゃって」
俺が不機嫌なのが気に入らず、頬をぷくっと膨らます夢。
身長はやや高めで百六十センチくらい、俺より十センチは小さい。
細く色白ですらっと長い手足。
髪は黒のストレートで肩にかかるくらい。
中学までは背中の真ん中まであったが、心機一転とか言ってこの春休みにざっくり切ってしまった。
長い黒髪が好きな自分としては少し残念なところだ。
今日の服装は白を基調とした大人っぽく清楚な感じだ。
つぶらな瞳が俺の目を見つめる。
「せっかく大人っぽいの選んで来たのに、凜くんは不機嫌だし~褒めてもくれないし~」
割りと妥当な反応だと思うんだけど……すっごい文句垂れてる。
まぁいいか。
今は夢と二人で買い物に繰り出している最中だ。
仲良く二人並んで高校生活で必要な物を買いに来た。
ちなみに勘違いしないでほしい。
俺と夢は付き合っていない。
れっきとした幼なじみだ。
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