第2章:魔法少女?いいえ、魔銃少女です

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「それじゃぁ……」 スプーンの上に乗ったバニラアイスを頬張る。 ああ、なんておいしいんだろう。俺はこのためだけに生まれてきたのかもしれない。 「ん……んゅ……」 舌を動かすたびに脳天を突き抜ける衝撃。それはあまりに甘美。 「ねぇ」 口内からはくちゅくちゅと唾液とアイスが混じる音が聞こえる。でも関係ない。 口を支配するは甘さ、そして至高の香り。父さん母さん、俺は今天国にいます。 「んぅ……」 「いつまでスプーンをしゃぶってるのかな」 「ぷぁ……」 パルによってスプーンが口から離れてしまう。溶けたアイスと唾液の混じったものが糸を引いている。 「もっと……」 もっと、もっと食べたい。 「んーこれはまずいね」 そんなことはいいから、早く、もう一口、はやく…… 「知ってる?ミーシャってバニラアイスが大好物なんだよ。キミもそうなの?」 「バニラアイスは……」 いや、俺は甘いもの嫌いなんだ。なんでバニラアイスであんなになったんだ? ちょっと待て、このパターンは…… 「心が体に寄っちゃってるね。早く戻らないとまずいかも」 やっぱりそのパターンか。にしてもパル、 今の状況を見抜くなんてけっこう頼りになる。 「これでもこのアルベール機関直属スバル図書館の館長、パルシー・F・ノーレッジですもの!これは流石に『お約束』とは違うでしょ?ミー」 あー確かにちょっと予想外だったかもなー。というか心でも読めるのかパルは。 「それよりさ、パル。って何をそんなにがっかりしてるんだよ」 「もっと驚いてほしかったな。どうしたの?」 そう今は何よりも重要な事がある。俺の生死に関わることだ。 「パフェ、食べてもいいかな」 「いいよ」
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