第2章:魔法少女?いいえ、魔銃少女です

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残っていたパフェを一口一口のこさず口に運ぶ。ああ、幸せだ。 今は体の事とか魔法とかどうでもいい。バニラしか頭にない。 「あら館長、さがしまし……!」 俺の背後から今日の朝からなんども聞いた声が聞こえた。 まぁ簡単にいうとミーシャが背後にいたって事だ。 ちなみに手には特大パフェが。 俺を見るなり顔を真っ赤に染める。 まぁ理由はわかるんだけども。 「あなた、部屋にいてと言った気が……」 「私が連れ出したんだよー」 パルの一言を聞くと、声に含まれていた怒りが、焦りへと変わった。 「か、館長!私の姿をしていますが彼女、いえ、彼は」 「全部聞いたよー。それに服も私が着せてあげたんだよー」 ミーシャはがっくりとうなだれる。 「そういうことだ。というか俺を部屋に待たせていることを前提にパフェを食いにきたのか」 これにミーシャは優雅に答える。 「パフェが私を呼んでいるのですもの。しかたないですわ」 という癇に障る一言を発したミーシャは、俺たちの座っているテーブルの空椅子にすわった。
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