第3章:薔薇は薔薇は美しく死亡フラグ

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コインを投入。数十分もすると周囲がざわめきだす。 ざわめきの殆どは、「すげぇ」「うまいな」「プロだろ」といった声だ。 まぁそう思うのも無理はない。現在俺は、ノーダメージクリアが難しいといわれるこのゲームを、ノーダメージ、かつ最速クリア中だ。 ざわめきの中に「かわいい」「可憐だ」という感じのが混じってるのが気に食わないが。 振り向いてみると、想像以上に人が集まっていた。 今までこんなに集まった事があったかな。 あれか、美少女効果って奴か。 ……なんだか恥ずかしくなってきたぞ。そうだよ、俺は女の子なんだよ。 もうちょい気にするべきなのか? そりゃあミーシャがガンシューティングしてるのなんて想像できないけど、 こんなに人だかりができるくらいのものなのか? いつもなら気にせずゲームをできるんだが。 「やっぱり恥ずかしいかも」 と小さく呟いてはいるが、もう最終ボスと戦闘中だ。 流石にここでやめるわけにはいかない。 ボスの攻撃をかわすごとに後ろから歓声があがる。 そして、 「これで終わりっとね」 ボスの心臓に銃弾を打ち込むと共に、今までで最も大きな歓声があがった。 さすがにこれは大げさすぎるだろ……なんだろう、とてつもなく恥ずかしい。
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