第一章

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「見られてしまったようなので、全て話します。ただ…」 そこで言葉を止め、俯く。 「ただ?」 「他の人には言わないで下さい。時空のバランスが崩れて世界が消えてしまうかもしれません」 彼の目を見て言う。 「…ばらんす?」 「釣り合いという事です」 そして、一旦目を閉じてから私は話し始めた。 私は、今より百四十年ほど先の未来から来てしまった事。 原因は、おそらく瀕死の状態に陥ったであろうあの事故の影響。 沖田さんが読んでしまった本は、日本の歴史が書いてある本で、沖田さんたちにとっては、未来の事まで書いてあること。
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