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「見られてしまったようなので、全て話します。ただ…」
そこで言葉を止め、俯く。
「ただ?」
「他の人には言わないで下さい。時空のバランスが崩れて世界が消えてしまうかもしれません」
彼の目を見て言う。
「…ばらんす?」
「釣り合いという事です」
そして、一旦目を閉じてから私は話し始めた。
私は、今より百四十年ほど先の未来から来てしまった事。
原因は、おそらく瀕死の状態に陥ったであろうあの事故の影響。
沖田さんが読んでしまった本は、日本の歴史が書いてある本で、沖田さんたちにとっては、未来の事まで書いてあること。
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