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「…やっぱり、困るよね……。ごめんね、気に」
「そんな事ないです!」
私は、無意識に体を前のめりにし、言葉を遮った。
「…私も、沖田さんが、好きです……」
恥ずかしくて俯く。
「最初は、怖いし、意地悪な人だと思っていました」
「でも、本当は優しい人で。いつも、私を助けてくれて、守ってくれて……」
私は顔を上げて微笑んだ。
「あなたを、いつまでも支えていたいと、傍に居たいと、心から想っています」
沖田さんの頬を涙が伝う。
「辛い思いばかりさせてしまうかも知れないよ?」
「分かっています」
微かに震えているその声が、私を想ってだと分かるから。
「怖い思いさせてしまうかも知れないよ?」
「分かっています」
心配させないように微笑む。
「…君を、置いて逝ってしまうんだよ?」
微笑む顔を、大粒の涙が濡らす。
「…分かっています」
鼻を啜って微笑んだ。
「そんな事、遇う前から、知っていますよ。それでも、私は沖田さんの傍に居たいんです」
私は立ち上がって、沖田さんを包んだ。
「先がないなら、今、この一瞬をめい一杯楽しめば良いじゃないですか」
…私だって、明日には消えて居なくなっているかもしれないのだから……
「…ありがとう」
震える声で沖田さんは言った。
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