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「お茶と葛餅を、ご用意しました」
屯所へ戻った後、沖田さんが皆を大広間に集めてくれた。
「おぅ、葛餅を買ってきたのか」
土方さんが言う。
「はい。私、葛餅好きなんです」
そう言いながら、小皿に葛餅を分け、お茶と一緒に渡していく。
「僕のやつあげるよ」
沖田さんはそう言って、葛餅の入っている小皿を私の前に置いた。
「一つ食べたからもういいんだ。食べて?」
「え、でも…」
「いいから。お茶だけちょうだい?」
「はい」
沖田さんの湯飲みにお茶をついだ。
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