第二章

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* * * * * 数日後。 「まことちゃん、早く」 少し前を歩く沖田さんが私を急かす。 「待って下さいよ。浴衣とか着物とか、そういうので歩くの、慣れてないんですから」 沖田さんの背中に向かって私は叫ぶ。 「そんなにいじってると、髪崩れちゃうよ?直せないんでしょ?」 「落ち葉が髪にひっかかって…」 「とってあげるからじっとしてて」 沖田さんはそう言うと、私の頭に手を伸ばした。 ……近い。 心臓の鼓動は早くなり、顔がほてる。 恥ずかしくなって、私は俯いた。 「どうしたの?」 私の顔を覗き込んで沖田さんは言った。 「な、なんでもないですっ」 顔を逸らしながら言うと、沖田さんは疑問符を浮かべながら笑った。
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