第二章

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境内に入ると、屋台がたくさんあった。 「何か買って来るから待ってて」 沖田さんはそう言って私に背中を向けた。 待って下さいと言う前に、沖田さんの姿は人混みに消えてしまった。 一人残された私は、少し離れたところにある縁台に座った。 少しすると、見知らぬ二人の若い男が私の方へ来た。 「お嬢ちゃん一人?」 「お兄さんと一緒にお祭り観ない?」 うわぁ…… どの時代にもいるんだな、こういう人。 まず頭に浮かんだのは、恐怖ではなく呆れ。
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