第三章

3/12
前へ
/450ページ
次へ
「屯所の掃除とか、洗濯とか、買い出しとか、料理とか…」 「私にはそのくらいしか出来ませんから……」 「真面目だね。誰かさんにも見習って欲しいくらいだよ」 「それって、土方さんですか?」 私が聞くと、沖田さんは驚いたような顔をした。 その顔で何を言おうとしているのか分かったから、私はニコッと笑った。 沖田さんは苦笑しながら何か言おうとして、 視線を前方へ向けた。 私も視線を前に向けようとしたが、顔を向けるより先に沖田さんに腕を捕まれ、彼の背中へ回された。
/450ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3174人が本棚に入れています
本棚に追加