第五章

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* * * * * 「やっぱりここにいましたか」 沖田さんは壬生寺の建物の階段のところに腰を下ろしていた。 「見つかっちゃったか。君に見つかるような気がしてたんだ」 「どんな【気】ですか!?熱は下がったんですか?皆、捜してますよ?」 私は沖田さんの額に手を当てた。 「まだ熱あるんじゃないですか?」 沖田さんは額に当てた私の手を取った。 沖田さんの手は、少し温かかった。 「手がこんなに冷えて……」 「誰のせいだと思ってるんです?」 私は羽織っていた肩掛けを沖田さんに掛けた。 「こんなに冷えて……。さぁ、戻りますよ」 腕を掴んでそう言うと、すごく哀しそうな儚い顔をした。 私はなんだか申し訳ない気がして、目を伏せた。
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