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この世には、七体の神があった。
海の神、ザザ・クライシブス。
森の神、レミモリア・シト。
大地の神、ドドリグ・ドドグ。
風の神、ミーシェント・リーグ。
炎の神、ファラ・メクー。
光の神、アーク・サント・シャーア。
闇の神、シェ・ディント・レク。
七体の神は互いにいがみ合い、世界を我が物としようと争いを始めた。
海は荒れ、大地は割れ、全ての生命が息絶えた。
世界は滅んだ。
しかし、世界が滅びた歪みから、新しい神が生まれた。
名も無きその神は、大地に息吹を吹き込み、新しき数々の命を生み出した。
世界は再び鼓動を刻み始めたのだ。
名も無き神は七神を七つの場所に封じ、二度と争いが起こらぬよう、力を削いだ。
封じられた神々は最後の力を振り絞り、自分達の種族を作り出した。
海の神は魚人を、
森の神は獣人を、
大地の神は巨人を、
風の神は妖精を、
炎の神は鬼を、
光の神は使族を、
闇の神は魔族を。
七つの種族もまた互いをいがみ合っていたが、争うことは禁じられていた。
それから幾千年もの月日が流れ…世界は平和に鼓動を刻み続けた。
しかしゆっくりと、何かが壊れ始めていた――。
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