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「ここの風景も変わらないな…」 田んぼに挟まれる細い道を今は歩いている。 車も通る事は出来るが、すれ違うには苦労するくらいの道幅だ。 交通量は全然少ないので今はさくらと二人で道の真ん中を歩いている。 「へへ…懐かしいなー。前もこうやってコータと一緒にここ歩いてたんだよ?」 ニコニコと笑顔を向けられる。 「へー…そうなんだ。」 覚えがないので曖昧な返事しか出来ないのが良心に響く。 ここに来ても特に何か思い出したことはない。 何かヒントを引き出せればいいのだが…。 「でも前はねー。一緒に歩いてはいたけどあんまりおしゃべりはしてないかも… コータはオタマジャクシとかタニシとかに夢中だったからなぁ…」 「ちょっと待った…何年前の話だそれ…」 「んーコータがアキラ君くらいの歳の時だと思うよ。 アキラ君が当時のコータにそっくりだから間違えちゃったよ。 成長期だから大きくなるのは当たり前なのにね~。失敗失敗。」 「はは…小学生ならそれはあるかもしれないね。 俺がアキラくらいの歳の時って事は…さくらに会うのは5~6年ぶりって事になるのか…。」 「おー…そんな久しぶりなんだ…コータもおっきくなるわけだ。」 腕を組みうんうんとうなずくさくら。
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