その執事、策略

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…幾度となく続いたその強い望み。 契約者に感情を抱かない悪魔らしからぬ行為だとは自覚しております。 ですが、今まで契りを交わしたどの人間よりも、貴方には惹かれるものを感じているのです。 …何故、なのでしょう? それは、私にも解りかねません。契約の性なのか何なのか… もしかしたら、私と貴方様を結ぶ鎖の様な物があって、それがこの作用をもたらしているのかもしれません。 ですが、きっと…貴方に興味を持ったのがそもそもの始まりなのでしょうね。 2年という歳月の中で、貴方の奥に潜む強さ、儚さ、美しさ全てに私は魅了されてしまったのでしょう…… ですから私は、次第に貴方を渇望していった。表面ではポーカーフェイスでいることを決して忘れずに。 そして、少しずつ、細心の注意を払って貴方を浸食していきました。 温もりに飢えている貴方の心の闇を利用して、貴方に… 愛という曖昧かつ強力な媚薬を与えようとしたのです。 ですが…
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