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わたし――――月川響鈴には親がいない。
母はもともと体が弱かったため、わたしを産んで数年後にこの世を去った。
そして、父は母が死んだ後、急にいなくなってしまった。
何とか連絡しようとしたが、携帯番号も分からないので連絡しようがなかった。
唯一の手掛かりである従兄弟や祖父母にあたってみようかと思ったが、生まれてから自分が覚えている限り、会った事もないので聞くことができなかった。
幸い、貯金があったので今はそれでなんとか暮らしている。
「ねぇ・・・・美優」
「何?」
「お母さん、お父さんと暮らすのは嬉しい?」
「――――。響鈴・・・・」
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