落とし物と女の子

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こうして見ると彼女は本当に可愛い。 誰が見ても可愛い部類に入る女の子だ。 このままメアドとか聞けたらいいんだけど図々しいから無理だな。 何?ヘタレ?違うなヘタレではないな。 マナーを俺は守ってるし、ただめんどくさいからだけなんだがな。 だから、ヘタレではないぞ。勘違いするなよ。 「じゃあな。俺は学校に行きますので。お元気で」 やったー……あの変な切り詰めた空気から脱出し、非常に言いにくい敬語からも脱出成功! 後は学校に向かうだけ…………にしてもさっきから腕の裾あたりが重いのですが? 振り返ると彼女は最終理性破壊兵器をしながらこちらを見ていた。 ぶっちゃけ、めっちゃ可愛いです。 「あのさ、何?ちょっと急いでるんだけど?」 「えっ?あっ、あの…………ナマエ」 「何だって?」 「………お名前を、お、教えてくださいませんか?」 「名前な、俺は鈴風 蒼輝。んじゃあ、そういうわけで」 「…………マッテ」 聞こえない、聞こえない。 このままだと遅刻してしまうからな。 成績は不十分なのに遅刻なんてしたら大変だからな。 何より………副作用がでる前に学校につかなくては…………
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