落とし物と女の子

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「その………そんなに喜ばれると照れちゃいます」 「いや、喜んでないし。驚いただけだから。それよりどうしてこんなとこに来たのさ」 おっと、ここでこの人が天然だって分かっちゃいましたよ。 「はい、実は大事なお話がありまして…………」 「大事な話?それだったら中に入ってよ。立ち話はだるくてしょうがない」 「えと、鈴風さんが宜しいなら」 「じゃあ入ってよ。突き当たりにあるリビングに適当に座ってて」 結果的には彼女の大事な話とやらを聞かなくてはならないようで、今はリビングにある机に向き合って座っている。 ちなみにさっきの二人組はいつの間にか復活していて、きっちり彼女の横やら前やらに陣取っている。 「それで、俺に話って何?出来ればその前に名前を教えてほしいんだけど」 「はい……そのあまり驚かないで下さいね」 大丈夫。例え彼女がそこいらの社長娘だろうが驚かないぞ。 何故ならそこの人達はボディガードかなんかだろうし。 「私の名前は………」 さあ、こい! 俺の鉄壁の守りはそう簡単に破られはしない! 「月見陰 麗奈[つきみかげれな]です」 蒼輝にクリティカルダメージ。 効果は抜群だ! 蒼輝のメーターはびっくりを通り越して唖然となった! 「…………月見陰ってあの大財閥の月見陰か?」 「はい……私は月見陰財閥の娘です」
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