落とし物と女の子

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「その………えと………鈴風さんには、その…………す……」 「す?」 「す、す、す……………す……」 「いやだから何?すって何?」 「す…すぃ、す……すき、す……すき」 「隙?」 「すき…………すき焼きって好きですか!」 「すき焼き?」 意味が分からん。どうしてすき焼き如きにそんなに真剣になるんだ? 元傭兵さん方はなんかものすごくがっかりしてるし。何なのさいったい。 「お嬢様、質問が大きくずれています。早めに言わないとここに来た意味が無くなってしまいます」 「でも、でも…………とても恥ずかしくて………緊張してしまいますぅ………」 「なら、我々がお聞きに「だめぇー!それだけはだめなんですー!」 うお、ものすげえうるさい。耳がキーンってする。 元傭兵さん方なんてどいうわけかハンカチで涙拭いてるし。 マゾかお前らはマゾなのか?! 「鈴風さん!今度こそ単刀直入にお聞きします!」 「な、なんだよ……」 すげえ気迫。さっきまで大人しく、落ち着きがあったのに今では全く別人のようだ。 でも、何故か顔は真っ赤で、もはやヤケになっているようにも見える。 後、声のトーンを下げてくれ。近所迷惑だし耳が痛い。
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