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「75点」
「へ?」
「だから、手入れの仕方が75点」
「どうしてよ。昨日は使い終わったら教わった通りに手入れしたわよ」
「じゃあ、使わなかった一昨日や一昨々日は?」
「あっ…それは」
「ふぅー、使わなくても毎日柄頭を霊力を込めて呪符で磨けて言っただろ?」
「使わない日に磨く必要ないじゃん、汚れたりしてな…アイタッ」
《那由他》の鍔で軽く頭を叩かれた。いくら軽く叩いても金属で叩かれたら少し涙目になるくらいは痛い。
「前にも言っただろ、《那由他》は普通の霊刀と違うんだ。術式の霊力回路が只でさえ緻密なんだから真面目に手入れしないと、いざという時使えなくなるぞ」
「そんないざという時なんかに陥るようなことしないわよ」
「前もって予測出来たらいざという時とは言わねえよ。まぁ、いいや。また今日からちゃんと手入れしとけよ」
「はぁーい」
普段はちょっとぼんやりしてるのにこういう道具関係の話は誰であろうと問答無用で厳しくなっちゃうのよね。ちょっと面倒。
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