夏にて狂愛

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 翌日。  この時期はアイスクリームが売れるなー、と思う今日。客が空いた頃を見計らって私は鈴木くんに訊いてみた。 「ねぇ鈴木くん」 「ん、どうしたの?」 「彼女いる?」  え、と戸惑っている鈴木くんの顔。そんな表情を初めて見た私は内心、目茶苦茶写メりてー!という欲望を抑えて、冷静を装う。 「だから、彼女いるかいないかを訊いてるの」 「うん、その、いない、けど」  照れながら言う鈴木くんを内心では抱き締めたいという衝動を抑えつつ、私は無表情を意識して彼に問う。 「じゃあ昨日の女の人は誰?」 「はい?」 「だから昨日の胸がでっかくてナイスバディで可愛い女の人は誰って訊いてるのよー!悪かったな貧乳で!」  私は興奮気味で鈴木くんは困惑気味だった。僅かな間、鈴木くんは何か閃いたように人差し指を急に立てる。うんにゃ、その仕草イッツキュート。 「あ、もしかして姉さんのこと?」 「は?」  お姉さん、ですと?  え、なにそのオチ。 「え、でも昨日抱き付いたりして、」 「姉さんの悪い癖だよ。可愛がってくれるのは嬉しいけど、少し行き過ぎだよね。それよりも、何でそんなこと知ってるの?」  
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