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この時代…
知恵や権力、または位のある人間の名前に、神の名を付け名乗っていた…
愚かにも、人であるにも関わらずだ。
しかし、それらの肉体が死して滅び…
魂になっても、魂世で神と名乗った。
それが、皮肉にも本当の神の始まりであった…。
神々は、魂世で様々な神と出会い、現世で培った知恵を、互いに持ち寄り話し合っていた。
魂世での秩序が、必要だと…
そして、このままでは現世の人間が、絶滅してしまうと…
死んでしまった村の長達は魂世界で、『大ノ神』と名乗っていた。
なんと、話し合いの結果、それを大儀に、現世に足を踏み入れ出した…。
それは、間違いの第一歩でもあった。
魂世界と現世界をつなげてしまっては何が起こるかわからない。
しかし、現世の人間に知恵を差し延べねば、絶滅してしまうかもしれない。
それは、秩序の始まりでもあり、愚かさの始まりでもあった…
人々は繁栄を極めるには、まだまだ程遠く、日々多く人間が、死んで行った。
現世は、死ねば数は減るが、魂世界は減らない…
魂世界では、魂は日に日に増えるばかりだ…
神々と名乗りを上げる人々は、果てしなく増え続け
様々な神々が現れた…
そこに階級が生まれた。
神と言えど人だ…
欲もあり悪意もある。
中には罪を重ねる神々も現れた。
でも、それらを咎める方法が、魂世界にはない…
皆、既に死んでいるし、処罰の方法が見当たらず、当時は死んだ者に苦痛を与える術が、あまり見出だせていなかった。
そのため、幾年もその悩みは解決されぬまま時は流れた。
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