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お客様を送り出し、待機席に戻ってきたハルカちゃんは、小さな紙に何かを記入し始めた。
…先程のお客様にいただいた名刺?
裏に、メガネデブアキバ系、ネットの話、と書いてる。
そして…似顔絵。
簡単に描いてるのに、似ていて…小さくふいた。
ストレートだけど、的を射た表現。
私が吹き出した事に気づいて、ハルカちゃんが笑った。
「これー?忘れない内に書いてファイルしておくの。そしたら、次来た時に困らないじゃん?」
…なるほど。
次に携帯を取り出してニュースチェック。
「結構ネタになるやつ、あるんだよねー。」
…携帯ってゲーム機能つきの電話じゃなかったんだ…
自分のアプリしか使ってない携帯が情けなかった。
一通りチェックしたら、自分の名刺に出勤日や携帯番号、一言メッセージを書いて。
一連の作業をすませた後、また指名がかかって行ってしまった。
他の女の子は、待機中に雑談したりしているのに…
ハルカちゃんは『仕事に繋がる』事をしてる。
…時給を貰ってる以上、当然なのかもしれないけど…
それを実行できるのは、素直にすごいと思えた。
ハルカちゃんの人気の秘密…
少しだけ、見えた気がした。
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