86人が本棚に入れています
本棚に追加
/363ページ
「何し…」
「元気だよなー」
………ん?
少年に向けた私の声は、同時に発せられた別の低い声に驚いて途切れた。
大人の男性の声だった。
周りを見ても、声の主らしき人物は見当たらない。
意外と近くで聞こえた声。
今も頭の中で響いている。
落ち着いた…
溜め息混じりの…
でも優しさがある…
微笑んだような声…。
…今の声は…誰?
不安?緊張?恐怖?…それとも何かに期待してる?
何かってなんだ?
原因はよくわからないけれどドキドキと高鳴る鼓動。
最初のコメントを投稿しよう!