2013年

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21) 「ソロモンの偽証」 第Ⅰ部「事件」第Ⅱ部「決意」第Ⅲ部「法廷」 宮部みゆき(新潮社) 700超ページを3冊、この1週間あらゆる家事を放置し睡眠を削り読破。 面白かった。 登校拒否になっていたある中学生男子生徒がクリスマスの朝、学校で死体になって発見。 家族や周囲の聞き込み捜査の結果、自殺と断定。 そして突然、生徒や学校に彼は不良生徒に殺されたという告発状が届き…あらゆる混乱で疲弊した生徒達は、真実を求めて「校内裁判」を執り行うことに。 校内裁判という斬新な課外活動は、普通の裁判が検事と弁護士の職業的バトルに対し、純粋に真実を追求していて面白い。 多少の分かりやすい伏線はあるものの、ラストは思いがけなかった。 ただ…おそらく誰もが読んでて思うのが「こんな頭のいい中学二年生いない!」ということだろう。 特に裁判で、大人顔負けの弁舌には違和感を超えてありえなさに失笑してしまう。 現代物の長編といえば「模倣犯」。あの読後の充足感と比べると今一つかな。
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