2012年

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17)「疾走」上・下 重松清(角川文庫) ひとりの少年の幼年期から青年になるまでの、苛酷で数奇な運命を通した、生きづらさを描いた作品。 重松作品の真骨頂とも言える「人との繋がり」を別の角度から浮かび上がらせたような。 一切の温かみを排除して書かれているのでハードだし厳しいし読んでいて苦しくなった。 でも不思議と読後感は悪くなく、人と繋がっていたいという根本的な部分は同じだと気付いてホッとしている。 「ひとり」が「ひとつ」になりたくて 「孤立」「孤独」「孤高」…1人でどう生きるかは自分次第で 最終的に人を求める少年が愛おしく思えた。 すごい作品だと思った☆☆☆☆
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