2012年

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28)「球体の蛇」道尾秀介(角川書店) テーマは「罪」と「嘘」。 少年から青年へと色んな罪と嘘に悩みながら生きていく男の子。 このゆらぎ感はさすがとしか言えない。 夜な夜な他人の家の床下に潜りこんで、屋内の情事を盗み聞きするなんて…江戸川乱歩の「人間椅子」や「屋根裏の散歩者」のような。 恩田陸作品は美しさがあるゆらぎだけど、道尾作品は卑しさを含んだ人間臭さのゆらぎだなぁとつくづく思う☆☆☆ 29)「押し入れのちよ」荻原浩 (新潮文庫) 短編集。 座敷わらしみたいな表紙を見て、この季節にぞわりと涼しくなりそうだと期待して読んだ。 すると幽霊モノというより優霊…温かったりほっこりしたり。 でもそういうオムニバスと思いきや衝撃的なミステリーや思い切りダークなのもあったり。 共通項は全く見つけだせなかったけど、色とりどりの食べ物を色々つまみたい私には楽しめた☆☆☆
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