プロローグ

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ふわっ「キャッ!?」 教室に入るなり彼女を襲う浮遊感。 足は地面に着かない上に腰に回された腕の圧。 身長の低いはずの彼女の顔の目の前には少年の顔。 やや茶色がかった髪に真っ黒な瞳、すっと通った鼻をしていて全体的に線の細い美少年。 まあ早い話がこのイケメン君(仮)に抱き上げられたのだ。 普通なら真っ赤になって悶えるシチュなのだが、生憎このイケメン君(仮)は普通じゃない。 「先生今日もロリロリで可愛いですネ♪」 (こんなのしなきゃカッコイイ男の子なのに……) そう―― 「今日こそ食べちゃいますから」 「ちょっと!駄目だって!降ろしなさい!」 残念ながら……本当に残念ながら口を開けばただの変態なのだ。 生徒たちも彼に慣れたのか苦笑いするばかり。
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