0人が本棚に入れています
本棚に追加
歓喜、狂騒、愉悦、恍惚、極楽、甘美、陶酔、逸楽……。
楽園には様々な歓びが充ちていた。
住人は太陽が昇るのに合わせて目覚め、日がな一日宴もたけなわに過ごし、太陽がその身を隠すと目蓋を閉じた。
そんな時を気が付いたときからずっと繰り返している。
いつか誰かに聞いたが、ずっと昔から続いていると言った。
また別な人間に聞いたら覚えていないと答えた。
かくいう自分もいつからあの場所にいたのか、まったく覚えが無いのだが。
そして、一日中騒いでいることに気が付いた時点で、私はもう楽園の住人で無かったのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!