北海道のユキちゃん

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パパがニッコリ言ったからママもユキちゃんもハナちゃんもニッコリだね。 「でも座敷童のいる家なんて素敵ね!」 「ああ!」 ママとパパが笑ったね。 「あのおにいちゃんテッちゃんていうんだね!」 「えっ?」 ハナちゃんがユキちゃんに耳打ちしたよ。 [ヒュオオオ…ン] 「ハナちゃんテッちゃんのことしってたのかい?」 「いつもハンズボンのおにいちゃんでしょ!」 [ハナちゃん当たってる😁] 林道を走ってジムニーが森から出て行くよ。 [夜だね😃] ユキちゃんの家の外灯に明かりが灯ってるね。 「スー、スー、スー」 [ユキちゃんおやすみ😃] ユキちゃん良く寝てるね。 「スー、スー、スー」 [清兄もおやすみ😃] 清兄も良く寝てるね。 [パパとママはテレビだね😃] 居間のソファーに座ってパパとママがテレビ見てる。 「でもコロロがまだこの森に居てくれて本当に良かった…」 「そうだね!」 ママがパパに寄り添って言ったよ。 「スキー場やホテルの開発が入った頃に私、コロロの事見えなくなったから、どこか他の所に行ってしまったのかと思ってたの…」 ママが涙ぐんで言ったよ。 「そっか…」 パパが切なく微笑んだね。 「でもあと一人キロロって子が居たんだけどなしたろう?」 「明日雪に聞いてみたら!」 ママがキロロの事思い出したみたい、パパがニッコリ言ったよ。 「ううん、もう雪には何も聞かないわ、あの子に辛い思いはさせたくないから…!」 「そっか、そうだね! 」 ママとパパがニッコリ言ったよ。 「ふひ!」 ユキちゃん夢見てるのかな笑ってるね。 [パパの書斎だね😃] 「鉄ちゃん!」 本棚が並び机の上にパソコンが置いてある書斎の真ん中でパパが鉄ちゃんを呼んだよ。 『どうした信之助!』 [パチン] 「!?」 パチンと音がしてパパが振り返ったよ、鉄ちゃんの声は聞こえてないみたい。 『なした?』 [パチン] 「!」 腕組みをして鉄ちゃんがパパの前に現れたけど、パパは見えてないみたい。 「良かった、本当に家に居るんだね、鉄ちゃん!」 パパが涙ぐんで言ったよ。 『ばあちゃん家が解体される時、信之助に移してもらったからな!』 [パチン、パチン] 鉄ちゃんにかって笑ったね。 「ばあちゃん家からもらって来たこの招き猫…」 チェストの上に置いてある招き猫をパパが見たよ。 「やっぱりこの招き猫が鉄ちゃんの器だったんだね!」 古い木彫りの招き猫だね。 『ああ!』 [パチン] 「…」
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