北海道のユキちゃん

ユキちゃんと子豚

「ふふ！」
いつもの席でユキちゃんとハナちゃんがホットミルクの入ったマグカップ片手にパンを頬張ってるよ。
「おいしいね！」
ハナちゃんニッコリだね。
「ださ！」
ユキちゃんもニッコリだね。
「ふふ！」
ユキちゃんとハナちゃんを見て笑姉ちゃんもニッコリだね。
「ブヒブヒコブタ、ブヒブヒコブタ、ブヒブヒなくさ、ブヒッとなくさ♪」
歌いながらユキちゃんとハナちゃんが手を繋いで北村のお婆ちゃん家の前を元気良く歩いてくよ。
「来たか、雪、花！」
「きたさ！」
「うん！」
事務所前でニッコリお出迎えしてくれてる拓兄にユキちゃんとハナちゃんが駆け寄ってくね。
「わあ、いっぱいいる！」
衛生帽とマスクを着けたハナちゃんの目がキラキラだよ。
「ブヒ、ブヒ！」
母豚の乳に群がる子豚達をケージの外から見てハナちゃんニッコリだね。
「雪、そこの大人しいのが良いべ！」
「わかったさ！」
拓兄はケージの外からユキちゃんはケージの中でハナちゃんに抱かせる子豚を選んでるよ。
「はいさ！」
「よっ！」
「ブヒ、ブヒ！」
「わあ！」
ユキちゃんが子豚を抱き上げて拓兄が受け取ったね、少し抗うちっちゃな子豚を見てハナちゃんニッコリだね。
「ブヒ、ブヒ、ケフ！」
「ふふ！」
抱かれてゲップする満腹の子豚にハナちゃんメロメロだよ。
「かわいい！」
「ふひ！」
「はは！」
子豚を抱いてハナちゃんがニッコリ言ったからユキちゃんと拓兄もニッコリだね。
「ごはんさ～、ごはんさ～、ブヒブヒブヒブヒ～！」
分娩室の通路でユキちゃんが餌の入ったバケツを運んでるよ、ハナちゃんは廊下で桶の餌をスコップでバケツに入れてるね。
「んしょ、んしょ！」
「んしょ、んしょ！」
分娩室から移動した子豚達のいる豚舎の廊下でユキちゃんとハナちゃんが手分けしてアルミスコップで糞を拾ってるよ。
「ブヒ、ブヒ！」
分娩豚舎から移動した子豚達だね。
「ブヒ、ブヒ！」
「ふひ、げんきかい！」
「ふふ！」
ケージ内で呼ぶ子豚達をユキちゃんが通路からなでてるのを見てハナちゃんニッコリだね。
「ふ～う！」
「ふ～ぅ！」
「ふ～ぅ！」
事務所のこあがりに座って拓兄とユキちゃんとハナちゃんがジュースを飲みながら一服してるよ。
「ブヒブヒコブタ、ブヒブヒコブタ、プリプリおしり、プリっとおしり♪」
歌いながらユキちゃんとハナちゃんが手を繋いで道道の歩道を帰ってくね、周りの畑にはまだ雪が残って羊蹄山も真っ白だよ。