ユキちゃんと子豚

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[もうすぐ春だね、雪もだいぶ解けて来たみたい😃] 「ブヒブヒコブタ、ブヒブヒコブタ、ブヒブヒなくさ、ブヒっとなくさ♪」 歌いながらユキちゃんとハナちゃんが手を繋いで道道の歩道を拓兄の家に向かってるね、歩道脇の雪が解けて路肩の草が見え始めてるよ、畑や羊蹄山の雪も大分解けて土や木々の色が見え始めてるね。 [拓兄の家の豚舎だね😃] 銀色の豚舎が春の日差しに輝いてるよ。 「ブヒ、ブヒ!」 ケージの中から若い豚が誰かを呼んでるみたい。 「ブヒ、ブヒ!」 通路でユキちゃんとハナちゃんがアルミスコップで糞を拾ってるよ、若い豚はユキちゃんとハナちゃんを呼んでたんだね。 「ふにゅ?」 「んっ?」 ユキちゃんとハナちゃんが振り向いたよ。 「なしたさブタキチ?」 「なしたの?」 「ブヒ、ブヒ!」 ユキちゃんとハナちゃんが若い豚の前に来てニッコリ言ったよ、若い豚はユキちゃんに懐いてた子豚だったんだね。 「よしよしよし、よしよしよし!」 「ブヒ、ブヒ!」 ユキちゃんにワシワシされてブタ吉喜んでる。 「よしよしよし、よしよしよし!」 「ブヒ、ブヒ!」 ハナちゃんも他の豚をワシワシしてあげてるよ。 「ふひ!」 「ふふ!」 「ブヒ!」 [仲良しだね😌] ユキちゃんとハナちゃんがニッコリ笑ったからブタ吉達もニッコリだね。 「きゃははは!」 「ブヒ、ブヒ!」 「…」 ユキちゃんとハナちゃんがブタ吉達と仲良くしてるのを反対側の通路から拓兄が見てるよ。 「…」 拓兄少し切な気に💧だね。 「ふ~う!」 「おわったさ!」 「うん!」 事務所のこあがりに座って拓兄とユキちゃんとハナちゃんがジュースを飲んで一服してるよ。 「雪、花、今日は二人に話があるんだ…!」 「なしたさタクにい?」 「?」 ポツリと拓兄が言ったからユキちゃんが拓兄に尋ねてハナちゃんは拓兄を見たね。 「明後日うちの豚移すんだが、その中にブタ吉達も入ってるんだ…」 「えっ!?」 「えっ!?」 申し訳なさそうに拓兄が言ったからユキちゃんとハナちゃん驚いたよ。 「に、にくになるのかい…?」 「…?」 涙ぐんでユキちゃんとハナちゃんが尋ねたね。 「いや、まだ肉にはならないが兄ちゃんと同じ会社の新しい豚舎が仁木町に出来てな…」 拓兄が苦笑いで言ったよ。 「そこに若い豚を近くの豚舎から少しずつ集めてるんだ…」 「にゅ…」 「ふぐ…」 ユキちゃんとハナちゃんが涙ぐんで見詰めてる。
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