プロローグ

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西暦21XX年。 国際研究機関「GRF」と反GRF組織「EUST」の対立は激化の一途を辿っていた。 対立の発端は「ソテル計画」。 世界人口の増加に伴う深刻なエネルギー不足に直面した人類はその解決策を宇宙空間に求めた。 それが「ソテル計画」。 国際研究機関「GRF」による、太陽系全域を対象とした新資源探査プロジェクトである。 この計画は軌道上の巨大研究施設「エイオース」を軸として行われ、そして10年が経ったある日、ある物質の発見をもって実を結ぶ事となる。 「ニュード」――そう名付けられたその物質は、高いエネルギー価値と自己増殖性を併せ持っており、人類を悩ませ続けたエネルギー不足に於ける救世主として脚光を浴びた。 しかし、ニュードは人体への高い毒性も持っており、その負の側面はGRFによって隠蔽された。 そんな折、エイオースを突然の爆発事故が襲う。 爆散した施設の一部とともに、貯蔵されていた大量のニュードが地上に降り注ぐ。 後に「大汚染」と呼ばれる地球規模の災害である。 ニュードの毒が地上を蝕み、恐怖と不安におののく人々。 GRFは他組織へのニュードの拡散を恐れ、大規模な回収作業を回収する。 その一方で、エイオース爆発事故でGRFは国際的な不信感を買ってしまい、それは次第に抗議運動へと発展していった。 その中で反GRF組織「EUST」が発足。 ニュード汚染の除去と平和利用を訴え、活動を開始する。 ニュードを巡る2組織の対立はやがて、二足歩行型汎用兵器「ブラスト・ランナー」とその搭乗者「ボーダー」を使った武力衝突へ発展してしまう。 [ガイドブックより抜粋、及び加筆してあります。] この激動の世を生きるボーダー達。ボーダー達は戦いの中で何を思い、何を願うのか………。 この物語は、R.E.(復興暦。大汚染が起こった年を元年とする)41年から始まる……。
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