-序幕と言い-

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親友の隣で愛おしそうに 笑いかけるのは、私の…恋人。 口から出そうした言葉は 小さく漏れた声と共に 人混みの雑音に消されて 今、自分にあるのは 静かに伝った涙と 人に気付かれぬ程の 小さな小さな…声 「…あぁ」 どうしてでしょう、 薄々気づいてはいたのに どうして私は こんなにも…悲しいのですかっ 何も求めてはいけない そう決めたのは 私の筈でしょう? ならば私は――… ……―――只、貴方の近くで .
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