-劇の終わりを-

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閉幕までの時間は もう後少ししか無くて 劇は終幕まで 急激な速度で進んで行く。 早く終われと彼が言う まだ終わるなと私が言う。 だけどそれは 始めの頃の私が願った事で 今はもう、全ての事を彼に託し 終わりゆく脚本を見ながら 只、静かに"私"を演じていた。 「時雨さぁ、今日で丁度 3ヶ月じゃないの?」 「…そうですね」 二人を見たあの日から もう二週間はたっていて 私は何時もの様に 何の変わりもない態度で 親友に接していた。 .
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