-劇の終わりを-

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階段を駆け下りながら 私は微かな願いを込めて 立ち止まり後ろを見る。 だけども 後ろには誰も居なくて 少しでも期待した 自分を嘲笑ってから 前を見て足を進めた。 キシッとベッドが軋む音と共に 背中に伝わる柔らかい感触 柔らかい布団に包まれながら ぼーと天井を見つめる。 何も考えたくない。 そう思っていても やはり頭に浮かぶのは 貴方の事ばかり。 好きなのに貴方の事を 考えたくないのは 胸が苦しくなるから 胸が痛くなるから "何故"が溢れるから .
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