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それから少し日が経った頃
王子様の側近が
一時間だけと言う約束で
話す時間をくれました。
そしてシグレは
王子様の部屋へと向かい
王子様に向かって
伝えたい事があるのと
口を開きました。
―短い間だったけど
―貴方の側に入れて
―本当に幸せだった
―ありがとう。
―さよなら、大好きだったよ。
想い告げてしまったシグレは
それを最後に
王宮の地下では無く
遠くの国へと
とばされてしまったのです。
おしまい。
ブーーー
『本日は"悲劇の物語"を
御覧下さって
誠にありがとうございます。
お帰りの際は
お忘れ物が無いよう
お気を付けてお帰り下さい。』
「お疲れ様です。莉音」
「…お疲れ、時雨。
それにしてもやだなー
やっぱり、演技でもさぁ。」
「まぁ、良いじゃないですか。
劇の間は恋人でなくても
幕が下りれば恋人なんですから」
「うん…。そうだな」
.
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