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思春期を迎え、反発ばかりの毎日だった。
特別な事じゃなく、誰でも通りすぎる道。
中学生の頃かな。母は父親の仕事は別に自分の仕事を始めた。
お弁当屋さん、うどん屋さん。夜まで仕事をする母は夕飯をほとんど作れなくなり、おばあちゃんが作るようになっていた。
下の兄弟から不満がでる。
私は自分の事で精一杯。
進学高だけあって、どんなに勉強してもクラスで10番以内に入ればいい方。
私は在日よりも重い劣等感に悩んだ。
母は私が希望の高校に入学したので安心していた。
私は兄弟からも距離を置いて、本の世界へ逃避していた。
人間としての大事な事、思いやり、優しさ、我慢強さから私は遠いところに流されてた。
この海は孤独の海。いつ果てるかも知れない独りぼっちの漂流…
太陽は母だった。私はその母から目を反らし、月夜の世界へ逃げこんだ。
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