一章 扉の向こう

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ゲーセンか……。 行くのもありだけど、ついさっきまで脱力してぼーっとしてただけに、いきなりそんな騒がしいところに行くのもなぁ……。 「……俺はパス。なんか気分が乗らないから」 「んだよ。対戦付き合えよ~」 「今日はテンション上がらねえんだよ。ゆっくりさせてくれ」 「……そっか。わかった。んじゃ、先に帰るわ。またな~」 そう言って、雪井は通学用のかばんを持ち上げ軽く手を振りながら教室から去っていった。 同じように軽く手を振り彼を見送った後、俺も自分のかばんを手に取り、のんびりと帰宅の準備をした。
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