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十五分だ。
いや、俺の人生の中で、十五分なんてのはほんの僅かな時間でしかない。
それはいい、認めよう。
だが、その僅かな時間でも、最高気温三七度、元気に輝く御天道様の下じゃ、話は別だ。
軽く殺人クラスの破格力がある。
例え悪意が有ろうと無かろうと、許せるモンじゃありませんわなぁ、うん。
だから、
アイツが来たら、一発殴るくらいは許されますよねぇ?
俺はバキバキと拳を鳴らす。
それから山口が来たのは、更に数分後の事だった。
「悪りぃ、遅れ・・・」
謝罪など、聞きたくもない。
俺は挨拶代わりに、殺意と悪意の混じった拳を打ち込む。
メキシィッ!と、アバラ骨とか、何かその辺が軋む音がしたが、気のせいだろう。
俺は即座に笑顔を作る。
「どうしたんだ山口くん!誰にやられたんだ!?」
「お・・・まぇ・・・」
渾身の一撃は、どうやら相当なダメージを与えたようだ。
俺は満足なので、そのままのたうち回る山口を、暫く眺めていた。
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