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俺はあの後、女性から、部屋の鍵を貰い、今、その部屋にいる。
しかし、気に食わないことが・・・
「何で、千紗がいんだよ。」
そう、俺の部屋に千紗がいるんだ。
参加者ではないから部屋は用意されていなかったらしい。
「え~。別にいいじゃん。
でも、タッちゃん、私は別にいつでもいいよ。
なんだったら、今でも・・・」
そう言って、千紗が俺に近づいてきた。
「却下。」
「え~、ここは受け入れてよ。ノリでもいいから。」
「やめろ。俺は、自分に借金ができる可能性があるんだぞ。
こんな状態で、そんな気持ちになれるか。」
そう、俺は、借金160万を抱える可能性があるのだ。
その確率は4分の2か3程度。
せめて、初戦だけでも勝って、不戦勝の権利だけでもほしい。
だから、俺はこんなに深刻に考えてるのに、こいつは・・・
「そういえば、タッちゃん、第1試合見に行くの?」
「そりゃあ、どんなのか少し見てみたいから、最初の1時間で程度だけ見ておく。」
すると、千紗が首をかしげた。
「何で、1時間?」
「俺は、ただ単にゲームの展開を知りたいだけだ。
ゲームの総時間は約16時間。そんなのをずっと見てたら、次は俺の試合なのに、集中力がほとんど、ない状態で戦わなけらばいけない。
だから、最初の1時間、まあ、最後の1時間、見とく。」
「へえ~、タッちゃんでもちゃんと考えてるんだね。」
「当たり前だ。」
俺の顔がいつになく真剣だったのに気がついたのか、その後、
千紗は、俺に気を使って、それから、話をしなくなった。
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