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「村やて?」
北爪が尋ねる。
「そう。可能な限り早急に帰還しなければ、大事になる」
地に突き立った詩織の剣が、純白の風となって空に溶けていく。
「こっから遠いんか?」
「わからない。ここがどこかが分からないから」
「なんやそれ」
北爪は溜息を吐いた。
その時であった。
二人は新たな気配を察知する。
「なんや、またか」
「……ちょっと待って」
詩織は気配のする方角を見据えた。
「この感じ……ボンバー片山」
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