二重の生活

大事な人

「お前！熱があるじゃねえか！！」

川崎先生はそういうと、体温計を持ってきてから僕の脇に挟んだ。

ピピピ

先生は体温計を取り出した。熱のせいで息が上がっていた。

「ﾊｱﾊｱﾊｱ･･･ｺﾎｯｺﾎｯ･･･。」

先生は驚いたような顔をして、言った。

「39.5°だぞ。きついだろ。」

そういうと氷枕と冷えピタを出して、いろいろしてくれた。

「空、お前朝から熱があったんじゃないのか？」

先生の問いに僕は軽く頷いた。

「ったく･･･。とにかく、奥さん呼ぶか？」

笑いながら、先生は言った。学校の先生は皆僕が結婚していることを知っている。