大事な人

12/14
前へ
/98ページ
次へ
「ん?どうした?空。」 先生を呼ぶと、こっちに来た。 「ゴホッゴホッ・・・吸入・・・器・・・ゼーゼー・・・。」 咳がどんどん出てきて、吸入器を取ってもらいたかった。 「発作か?」 先生は吸入してくれた。なんとか咳が落ち着いて、少しマシになった。 それから20分ぐらいして、お兄ちゃんが来てくれた。 「空、大丈夫か?」 お兄ちゃんは僕を抱き上げて、聞いてきた。そのまま車に乗って病院に向かった。 玲依が隣に座って、汗を拭いてくれた。 「巧兄、すごい熱だよ。真っ赤になって汗も・・・。息が苦しそうだし。」 僕は玲依のほうにもたれかかっていた。
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

263人が本棚に入れています
本棚に追加