終末の足音
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群衆は少しも歩みを緩ませず、煙の中を掻き分けて出てきたのだ。 「嘘だろ?」 「そんな馬鹿な!?」 隊列の間には催涙ガスが全く効いていないことに対する動揺が走った。 既に群衆は残り五十メートルまで距離を詰めてきていた。 ここまで接近されると、射撃時に暴徒にガス弾が直撃してしまう怖れが出る。 そのため、もうガス銃は使えなかった。 中隊長も予想外の事態に動揺が隠せず、泡をくって動揺している。
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