終末の足音
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普段の厳しい訓練の賜物か、幸司の身体は重い装備を物ともせずにぐんぐん加速していった。 一人越し、二人追い抜き、三人目を抜きに掛かろうとしたところだった。 幸司の目の前を走る隊員の影が揺れ、足をもつれさせた。 見捨てることもできたが、幸司はその隊員に手を貸した。 「大丈夫か?」 斜めに傾き過ぎた身体を元に戻してやりつつ叫ぶ。 「すみません……!」
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