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「落ち着け,2人とも。まもなく宴の席が始まる。楽しまなければ宴にならぬ。喧嘩などせず席に着け。」
大王は2人のやりとりを見て多少ため息まじりに2人を席につかせると酒の大瓶を片手に立ち上がった。
長いテーブルには側近十数名が全員揃い大王が発しようとする言葉に耳を傾けている。
外では警備の虚や破面たちが真っ黒な空の中で大きな星のような輝く物が遠く彼方へ落ちていくのを見ながら早く側近へ出世したいものだなどと仲間と語り合っていた。
大王は叫んだ。
自らが治めるこの巨大な虚圏に。
「虚圏に乾杯!!」
「乾杯!!」
大王とその側近達は乾杯の声とともに酒を口にした。大王が年齢に見合わない程豪快な飲みっぷりを見せた直後,大王の手から酒の大瓶が落ちた。
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