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「うぐ…ッ!?」
大王もそれに続くように倒れた。長いテーブルは吹っ飛び側近達は驚いた表情でその光景を見つめている中,駆け寄ったのはバラガンだ。
「大王!?大王!?しっかり下さい!!」
「ッ…か…ァッ……」
大王は苦しそうな表情を浮かべた後,すぐに力が抜け,目を閉じてその長い生涯を終えた。
「だ…大王……」
側近達の半分程度は驚いた表情を浮かべつつただただ呆然としていた。
そんな中,不適に笑みを浮かべる側近が一人いるのをバラガンの目は捉えた。
「貴様……!まさか……」
「ご冗談を言いなさる。私では無い。ただ私は酒が美味しくなる様にと下人に隠し味を加えさせただけですよ。お陰で安らかに死ぬ事が出来て大王もさぞかし幸せなことでしょう。」
椅子に坐したまま冷酷な目で地に伏した大王を見つめていたのは他でもない,キルであった。
「貴様ァァァァァァッ!!許さん許さん許さんぞ!!者ども!そこの謀反人を捕らえよ!!」
バラガンは血走った目でキルを睨みつけた。
「ハッ!」
一部の側近が斬魄刀を引き抜きキルに斬りかかったが,その刃はキルには届かなかった。
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