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俺はそこそこ現実主義的な人間だと思う。
愛より金、彼女より仕事―――もうすぐ30だが1人と云うことに大した後悔はしていない。
親に泣かれる?
泣く親は、もう、いない……。
こう見えてもそこそこヘビーな過去を生きてきた。
だからだろう。
より、現実的になる。
そんなこととは関係ないが、俺は幽霊とか、妖精とか、ぶっちゃけ信じていない。
要は現実味の感じられない類のものには微塵の興味も抱けなかったのだ。
メルヘンやホラーが好きな彼女が居たこともあった、が、好かないものは好かない。
致し方ないことだろう?
理由は単純。
信じる理由が無いからだ。
見えも触れもしない存在を何故に認めるのか。さっぱり理解出来ずに破局したことも今となっては懐かしい思い出である。
……で、話は戻る。
俺は以上の見解からして限りなくリアリストに近いだろう。
それなのに俺の目の前にちらつく物体は……そのリアルから逸脱した存在であり、認めたくはないが認めざるを得ない。
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